月報 2022年12月 「信仰の主体とは」

問い合わせ

神戸市のプロテスタント教会 日本キリスト住吉教会のホームページへ戻る

月報 2022年12月 「信仰の主体とは」

<ヨハネによる福音書 15章16節>
○あなたがたがわたしを選んだのではなく、わたしがあなたがたを選び、あなた方を任命しました。それは、あなたがたが行って実を結び、その実が残るようになるため、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものをすべて、父が与えて下さるようになるためである。

<コリント人への第一の手紙12章3節>
○あなたがたに次のことを教えておきます。神の御霊によって語る者はだれも『イエスは、のろわれよ』とは言うことはなく、また、聖霊によるのでなければ、だれも『イエスは主です』と言うことができません。ヨハネによる福音書 15章16節

この二つの聖句で、共通して教えられている真理は「信仰の主体は神様である」、ということだと思います。イエス・キリストを神の御子・救い主と信じ、告白することは、私達自身の思い・行いです。私たちそれぞれの考えや感情、また判断、決断であることは事実です。私たちは、自分の自由な意思をもって教会に集い、神様を信じ、礼拝しています。しかし、その自由に主を信じる信仰を与え、喜んでみ言葉に聞いて、従おうとする心を与えて下さっているのは、神様であるということです。それはすなわち、神様を信じる私たちの信仰の主体は、私たちではなく、神様ご自身にあるという、信仰の本質であります。
最初の「ヨハネの福音書」15章16節は、今年の2月、天に召された大前長老が、よく口にされていた御の一つだと記憶しています。ここでは、まさにその神が主体であること。まず先行する神の愛が述べられています。私たちではなく、まず神様が私たちを選んでおられたという真実です。神が永遠のうちに御心に定め、私たちが生まれる前から、既に主が私たちを知っていて下さり、御霊を遣わして下さり、御言葉を通して、私たちにご自身を表わして下さいました。この御霊の照明によって、私たちの目が開かれ、まことの神を知らされ、救い主イエス様が、まことの神であり人であられる、私たちの救い主である、と信じるに至ります。その先に、御国での永遠の命と平安を備えていて下さる、神の絶対的な恩恵があります。
「コリント人への第一の手紙」12章3節では、聖霊によらなければ、だれもイエス様を主と呼ぶことが出来ない、という「全的堕落」の事実。そして、罪に対する、神の聖なる御怒りから私たちを救い給う、キリストへの信仰を告白することが出来るのは、その時まさに、私たちの内に御霊が働かれている事を証ししています。人は自ら、イエス様を主と呼ぶことは出来ない。それは、御霊のお働きによるのであります。
また、「ガラテヤ人への手紙」4章6節では、「アバ、父よ」と、神様を呼び求める特権が与えられている幸いが教えられています。それもまた、父なる神の一人子、唯一、造られずして、父よりお生まれになった御子キリストの霊によって。御子を信じる信仰によって、御子に結びつけられて、私たちは、造り主であり、全知全能の至高のお方である、神様の「子とみなされます」。それ故、この聖なる方にたいして、幼子が親を呼び慕うように、「アバ」と呼ぶことを許され、またその呼び声に、主は耳を傾けてくださり、神の子に必要なものを与え給うのであります。
救いに至る信仰は、その主体が初めから終わりまで、三位一体の主なる神の御業であることの宣言でありあります。このことが、私たちに救いの完全なること。罪深く、間違えること多く、心変わり激しく、自分中心の不確かな信仰ではなく、神が私たちを御手の内に置いていて下さり、信仰を与えて下さっていると言う、救いの確実なことを確信させられるのであります。危うい自分によらない。主の御業であり、真実であられる主のお約束ゆえ、救いの確信と、尽きぬ希望と平安を、与えられているのであります。
かつて大﨑先生が、よく教えて下さいました「先行する神の愛」。何より先に、まず愛なる神がおわすこと。その愛が人の営みの全てに先行して、御子を通し、御霊によって私たちに注がれ続け、終わりまで固く守り、導いて下さいます。私たちはこの愛に決して十分にお応えすることは叶いませんが、その不十分ささえも、主は、御子ゆえに喜んで受け入れて下さいます。困難を伴う地上の生涯において、召されるまで、主に忠実であられた多くの兄姉を思い、彼らを守り通された主を讃えつつ、信頼して、私たちも歩んで参りたいと願うものです。

2023年度 メッセージ一覧

義とされ聖とされる

<(5)そして希望は失望に終わることはない。なぜなら、わたしたちに賜っている聖霊によって、神の愛がわた…

変わらない約束

○「(15) わたしは恨みをおく、/おまえと女とのあいだに、/おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえの…

神様の奥義

○「(17) このように、わたしたちが主イエス・キリストを信じた時に下さったのと同じ賜物を、神が彼らにも…

心を変える神の言

○「(10) 書記官シャパンはまた王に告げて「祭司ヒルキヤはわたしに一つの書物を渡しました」と言い、それ…

神様の奥義

○「(17) このように、わたしたちが主イエス・キリストを信じた時に下さったのと同じ賜物を、神が彼らにも…

私も同じ人間です

○「(25) ペテロがいよいよ到着すると、コルネリオは出迎えて、彼の足もとにひれ伏して拝した。(26) すると…

神は守り導き給う

○「(11) 主よ、大いなることと、力と、栄光と、勝利と、威光とはあなたのものです。天にあるもの、地にあ…

ただ恵みによって

「すなわち、すべての人は罪を犯したため、神の栄光を受けられなくなっており、彼らは、値なしに、神の恵…

聖霊のとりつぎ

「(19) ペテロはなおも幻について、思いめぐらしていると、御霊が言った、「ごらんなさい、三人の人たちが…

ペテロの奇跡

○(34) ペテロが彼に言った、「アイネヤよ、イエス・キリストがあなたをいやして下さるのだ。起きなさい。…

聖霊の励まし

○(19b)「サウロは、ダマスコにいる弟子たちと共に数日間を過ごしてから、 (20) ただちに諸会堂でイエスの…

灯を保つ主

○<(36) その子には一つの部族を与えて、わたしの名を置くために選んだ町エルサレムで、わたしのしもべ…

アナニヤの信仰

○(17) そこでアナニヤは、出かけて行ってその家にはいり、手をサウロの上において言った、「兄弟サウロよ…

サウロの回心

○使徒行伝9章5節。迫害者サウロに語りかけた、主の御(み)言葉でございます。今朝も使徒行伝のみ言葉に聞い…

悔いて祈りなさい

○「(22)だから、この悪事を悔いて、主に祈れ。そうすればあるいはそんな思いを心にいだいたことが、ゆるさ…

神と共に生きる

○「(9)神は、わたしたちを怒りにあわせるように定められたのではなく、わたしたちの主イエス・キリストに…

人の業・神の業

○「(1b)その日、エルサレムの教会に対して大迫害が起り、使徒以外の者はことごとく、ユダヤとサマリヤとの…

ステパノの殉教

○「(60) そして、ひざまずいて、大声で叫んだ、「主よ、どうぞ、この罪を彼らに負わせないで下さい」。こ…

偽りの証人

○「(15)議会で席についていた人たちは皆、ステパノに目を注いだが、彼の顔は、ちょうど天使の顔のように見…

喜びに変わる

「(41)使徒たちは、御名のために恥を加えられるに足る者とされたことを喜びながら、議会から出てきた。 (4…

月報 2023年6月 「神の霊感による聖書」

「私たち人間の生きる、その人生の主な目的は何か?」という、普遍的な問いに対し、聖書の答は「神の栄光…

月報 2023年5月 「旧約聖書について(2)」

 前回は、イエス様がキリスト予言の書を「モーセの律法、預言書、詩篇」と表現されたことについて、それ…

月報 2023年4月 「旧約聖書について」

標記の聖句は、イエス様が復活された後、弟子たちに教えられた御言葉です。イエス様はご自身のことが書か…

月報 2023年3月 「御言に聞く自由なしもべ」

「しもべは聞きます。お話しください」。この御言は、私がまだ学生で、教会に通いだして間もない頃、大﨑…

月報 2023年1月 「’主にある’幸い」

 2023年度の標語聖句は、標記の「エペソ人への手紙」6章の御言葉に決定いたしました。たくさんのご応募、…

月報 2022年12月 「信仰の主体とは」

この二つの聖句で、共通して教えられている真理は「信仰の主体は神様である」、ということだと思います。…

語るべき言葉

○「(19) ところが夜、主の使が獄の戸を開き、彼らを連れ出して言った、(20) 「さあ行きなさい(命)。そして…

帰ってきなさい

○「(23)また、肥えた子牛を引いてきてほふりなさい。食べて楽しもうではないか。(24)このむすこが死んでい…

あざむく罪

○ 「(3)そこで、ペテロが言った、「アナニヤよ、どうしてあなたは、自分の心をサタンに奪われて、聖霊を欺…

思い切って大胆に

○「(29)主よ、いま、彼らの脅迫に目をとめ、僕たちに、思い切って大胆に御言葉を語らせて下さい。(30)そし…

神の前の正しさ

○「(19)ペテロとヨハネとは、これに対して言った、「神に聞き従うよりも、あなたがたに聞き従う方が、神の…

救いうる名はひとつ

「(11)このイエスこそは『あなたがた家造りらに捨てられたが、隅のかしら石となった石』なのである。(12) …

帰って来なさい

○「だから、自分の罪をぬぐい去っていただくために、悔い改めて本心に立ちかえりなさい。」  使徒行伝3…

力や信心にあらず

「(16)そして、イエスの名が、それを信じる信仰のゆえにあなたがたのいま見て知っているこの人を、強くし…

私にあるもの

○(6)ペテロが言った、「金銀はわたしには無い。しかし、わたしにあるものをあげよう。ナザレ人イエス・キ…

曲がった時代から救われよ

○「40ペテロは、ほかになお多くの言葉であかしをなし、人々に「この曲った時代から救われよ」と言って勧め…

その時を待つ

「(49)見よ、わたしの父が約束されたものを、あなたがたに贈る。だから、上から力を授けられるまでは、あ…

命へと導く神

○「わたしは、きょう、天と地を呼んであなたがたに対する証人とする。わたしは命と死および祝福とのろいを…

神は覚えておられる

(40) しかし、彼らがもし、自分の罪と、先祖たちの罪、すなわち、わたしに反逆し、またわたしに逆らって歩…

失われたものをなおも愛する神

「しかし、このあなたの弟は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから、喜び祝…

人生を変える御言

○「(38)そこで車をとめさせ、ピリポと宦官と、ふたりとも、水の中に降りて行き、ピリポが宦官にバプテスマ…

あなたがたは私の宝

○「5 それで、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたがたは…

キリストの体の甦り

○(39)わたしの手や足(両手両足)を見なさい。まさしくわたしなのだ。さわって見なさい。霊には肉や骨はない…

惜しみなく与える

○「9 P彼は惜しげなく施し、貧しい者に与えた。Tuその義はとこしえに、うせることはない。 Qその角は誉を…

主の偉大な御業

○「Ph主はその民にあがないを施し、Tsその契約をとこしえに立てられた。Qそのみ名は聖にして、おそれおお…

永遠の命の約束

○「(24)初めから聞いたことが、あなたがたのうちに、とどまるようにしなさい。初めから聞いたことが、あな…

旅の始まり

○「19 パロの馬が、その戦車および騎兵と共に海にはいると、主は海の水を彼らの上に流れ返らされたが、イ…

いのちの言葉

○「(3)もし、わたしたちが彼(神)の戒めを守るならば、それによって彼(神)を知っていることを悟るのである…

自由の記念

<26 もし、あなたがたの子供たちが『この儀式はどんな意味ですか』と問うならば、27 あなたがたは言い…

神は光であり、

「わたしたちがイエスから聞いて、あなたがたに伝えるおとずれは、こうである。神は光であって、神には少…

強くされなさい

「主にあって、その偉大な力によって、強くなりなさい。」 エペソ人への手紙、第6章10節の御言葉でござい…

主イエス・キリストの諭し

「マリヤはその良い方を選んだのだ」  今日もみ言葉に聴いて参りましょう。  今お読みいただいたみ言葉…

愛はどこにあるか

○「9節)神はそのひとり子を世につかわし、彼によってわたしたちを生きるようにして下さった。それによって…

天は喜び、地は楽しむ。

 「1新しい歌を主にむかってうたえ。全地よ、主にむかってうたえ。2主にむかって歌い、そのみ名をほめよ…

真の王の約束

今朝は、先週に続いて、詩篇103篇。その後半の、み言葉に聞いてまいりたいと思います。この103篇を含む、…

恵みの主をほめ讃えよ

 本日は、詩篇103篇のみ言葉に聞いてまいりたいと思います。103篇は、詩篇の第4巻の中にあります。詩篇の…